伝統文化の「香」の世界へようこそ!

今日はお線香の調合体験教室でした。お仕事に活かされたいということで、香りを探求されているとのこと。とても熱心に体験下さり、質問内容ももはや香司養成講座並み(^^)あっという間のお時間でした。

伝統文化の「香」が、歴史の探求や、原料や、効能の研究やスピリチュアル効果の考察、調合の探求などなど、学び終わりが無く奥が深く広いことに驚かれていました。
お香を通して日本の歴史を勉強するのも楽しいでしょうね。
私は学生時代に社会が苦手で、歴史も全然覚えられませんでした(^_^; なので、時代劇を見ても信長がどうなるか、家康が何したか、戦いでどっちが勝つかなど分かってなくてストーリー展開がいつも新鮮(笑)香司の資格を取る際に歴史を勉強するのですが、興味があるものを通すとこんなにすんなり読み進められるんだぁと驚きました。

戦国武将の伝説を少しご紹介。織田信長が愛したとされるのが、“唐銅香炉「三足の蛙(みつあしのかえる)」”という香炉で、この三足の蛙には、本能寺の変の前夜に突然鳴き出し、信長に異変を知らせたという伝説があるのです!、蜀江(しょっこう)の錦で覆ってようやく鳴き止んだとか。信長の遺体が見つからなかったことと関係あるのでしょうか(^^)この三足の蛙は現在も、本能寺の大寶殿宝物館で見ることが出来るそうです。

豊臣秀吉にも「青磁香炉 銘 千鳥(せいじこうろ めい ちどり)」という香炉の伝説があり、伝記「絵本太閤記」に載っています。木村常陸介が、稀代の大泥棒・石川五右衛門に秀吉の暗殺を依頼するお話です。五右衛門は夜更けの伏見城に潜入し秀吉の部屋へと忍びこみます。いびきをかきながら寝入っている秀吉に襲い掛かろうとしたとき、枕元に置かれた千鳥の香炉が「チリリ」と鳴きだし、五右衛門は御用になってしまうのです。
この「青磁香炉 銘 千鳥」は千利休の師である武野紹鴎(たけのじょうおう)が所持し、豊臣秀吉、徳川家康と伝来し、家康が亡くなった後に尾張家初代義直へと伝わったので、現在、愛知県名古屋市にある徳川美術館に収蔵されているそうです。

平安時代、戦国時代、江戸時代と時代によって流行ったお香が違うこと、背景にある理由、香道が香木そのものを探求される理由などなど、ご紹介していたら終わらなくなりますね。

ご新規の方でしたが「うわぁ、楽しいです!」のお言葉と、次回のご予約もいただきました(^^)
また盛り上がりましょう!