4月18日はお香の日。香の世界の奥深さを学び、調合の楽しさを伝えていく気持ちを深めてきました。

 四月十八日は全国香物線香組合協議会が制定した記念日「お香の日」。
日本書紀によると、推古天皇3年(595年)の4月、「沈水、淡路島に漂着」と記されています。「沈水」というのは、今でいう「沈香(じんこう)」のことで、お香といえばの代表的な香木です。この香木伝来の4月と、「香」の漢字を分解した「一十八日」から、4月18日を「お香の日」と定めたのだそうです。

 先週末は師事している東京の薫物屋香楽さんにて、スキルアップの授業でした。
お香司さんの育成講習では匂い袋作りの復習。テーマを決めて、いかにそこに香りを近づけて相手に伝えるか。皆さま真剣に学ばれていました。
午後からは教授コースの講習、薫物(練香)の調合です。一つの原料を突き詰めていく調合。原料同士の相性、働き、熟成された時の香りの変化を考えての細かな調合です。
香原料は、常温での香り、温めたときの香り、焼いたときの香りがそれぞれ違います。まず香原料の特徴を覚えなければ仕事になりません。
頭が火山になりそうになりながら、知識を身に付け、勉強出来ることを楽しんできました。

最終日の授業後、増上寺宝物展示室にて開催中の【香道の世界/KODO 〜志野流香道500年の継承 〜】を見学に行きました。(https://www.shinoryu.jp/
香木とは木が傷口を治そうとしてできた、ある意味”治癒力”の塊です。いくつもの条件が重なって偶然にできる、人間の力の及ばない世界のものといえます。
香道は希少な香木への尊敬の念を、ひとつひとつの丁寧な作法に込めているような感じがします。そんな香道の志野流という流派の展示会でしたが、香司としてもとても興味深かったです。

明後日は久しぶりの香習会のご予約を頂きました。楽しい調合体験になるように準備しお待ちしております(^^)